2013/04/13

KENT Planimeter


 内田洋行の帰零機能付きプラニメータです。ロマンあふれるアナログ式。


 プラニメータとは面積計のことで、この器具で図形の輪郭を時計回りになぞるとその面積を示してくれるという優れものです。こんなシンプルな機器なのにねぇ。
 原理はググればいくつか出てきますが、これがまたとっても複雑! なかなか理解は難しいです。


 これはヤフオクでの入手です。今はデジタル式しか製造されていないようですし、それは諭吉さん18人分くらいなので手が出ません。なによりデジタルなんてつまらない。ウォームが数取り車を回す様が観察できなかったら意味がありません。
 そして気になるお値段は送料など込みで1800円! すばらしいお手頃価格。どうも出品者の方はこれを何に使うものかすらわかっていなかったようでした。宅急便の商品名が「Zero Setting」だったくらいですから……。なので、即決価格1000円というとんでもなく安い値段だったようですね。
 ケースを見ると欠落しているものがあるようですが、どう見てもドライバーなのでいくらでも代用は利きます。問題ありません。


 測定するためのポインターは針になっているものとレンズになっているものの2種類がありますが、こちらはレンズのタイプです。


 測る面積の縮尺によって測桿の長さを調整します。どの長さにするかは付属の表から。この個体では一番基本的な1:1での長さが149.0 mm。万年筆好きなら容易に暗記できる数字です。ラッキー。
 あとは同じ面積でも測桿を長くすれば読みが小さく、短くすれば読みが大きくなります。比率だけ欲しい場合なんかで拡大して計測したいなら適当に短くすればいいのです。


 また、測定部側面に出たレバーを押すと帰零ができる作りになっています。しかし最初は帰零したときのゼロ点が1目盛ずれていました。
 これは測定部の底にある2つの調整ネジでバーニアを動かせるようになっており、これでゼロ点を合わせました。

 早速測桿を149.0 mmに合わせ、□100の面積を計測。するとちょうど測輪が1回転し、数取り車が1目盛動きました。つまり10000 mm^2で測輪100目盛分ということです。バーニアで0.1目盛までを読み取れますから、最小読み取り単位は10 mm^2ということですね。もちろん測桿を縮めればもっと細かく読み取れるでしょうけど。

 さて、これを買ったはいいですが、何に使えばいいのか。面積読み取る機会なんて殆どありませんからねぇ……。