2012/04/01

Automacとか、ノート類とか。


 新生活のために引越し、周囲の文具屋を巡り、品揃えの良さに驚き、我慢しきれず、いろいろ買っちまいました。こんなに使う予定なかったんですけどねぇ。

Pilot Automac
MIDORI JAPAN WORKS 定規 寄木 色寄せ 箱根
PLUS FitCutCurve Standard
UNITED BEES 栞
KOKUYO 新しくなったCampusノート U罫
KOKUYO Campusノート 澪 B罫
APICA Premium C.D. Notebook 横罫
ツバメノート 太罫
LIFE ノーブルノート 横罫
MIDORI MDノート 新書サイズ 横罫

・Pilot Automac

 現存する唯一の自動芯繰り出し式MPですかね? これ以外には廃盤品しかないのでは。
 私は自動芯繰り出し式のMPは初めて使いました。仕組みの解説はググってください。


 全体が金属製です。軸はサテン仕上げのアルミにラッカー仕上げでしょうか。グリップは製図用を彷彿とさせるローレット切りが施されています。文字の刻印も小さく「Automac」「0.5 Pilot Japan」とあるだけで、目立ちもしません。徹底的にシンプルに仕上げられていますが、ラッカー塗装のおかげもあるでしょうか、安っぽさは全く感じず高級感があります。金属製のお陰でなかなか重みのあるペンとなっており、重いペンが好きな私には嬉しいです。
 外見は製図用MPそのものですが、当然ながら製図には使えません。スリーブがあれですから。
 購入前の懸念として、自動芯繰り出し式の仕組み上ペン先スリーブと紙が常に接触しているためにガリガリと紙を削るような不快感があるのではないかというものがありました。しかし実際に使ってみたらそのような書き味への影響は少なく、ほぼ普通のMPと同じような感覚でした。考えてみれば、現代の三千円のMPでそんな書き味にするはずがありませんね。前身は五千円で引っ掻く感じが強かったとか聞きますが……。
 自動芯繰り出し式はクルトガのようにペン先が紙から離れるたびにギミックが働いて芯が出てくるわけですから、長い英単語の筆記体なんかだと問題が起きるんじゃないかとも思いました。しかし試してみるとさしたる問題もなく使えます。よほど長い線を引かない限り問題は起きないでしょう。


 ただ、やはりスリーブが常に接触しているための弊害はゼロではありません。例えば「支」という文字を書いた場合を例に取りましょう。


 注目すべきは二画目、三画目、四画目です。実際は一画目もなので全部ですけど。
 二画目の縦線、写真は被写界深度が浅く解像度も低いために見にくいですが、末端付近に「途切れ」が起きているのが確認できるのではないでしょうか。一画目との交点のすぐ下です。
 更に三画目。線の始端に筋が、折れのカドに掠れが、折れてからすぐに途切れがそれぞれ起きています。最後の途切れはよく見えるでしょう。
 そして最後の四画目。これは明らかです。右下への払いが掠れています。
 これらは全て、スリーブが紙と接触しているがために起こる現象です。
 メモ用紙やレポート用紙に強い筆圧で文字を書いた後、その下の紙を鉛筆でこすると文字が浮かび上がってくる……そんなのをやったり見たりしたことがあるのではないでしょうか。GUNSLINGER GIRLでもそんなシーンがあった気がします。要するにあれです。スリーブにより紙に凹みができ、その上に線を引こうとすると掠れてしまうのです。
 私は右利きなので、引いた線と全く同型の凹みが右下にオフセットして生まれます。二画目の途切れと三画目の始端の筋は一画目を引いた際の凹み、三画目のカドの掠れは二画目の凹み、三画目の折れの直後の途切れは三画目自身のつけた凹み、四画目も自分でつけた凹みの上を綺麗になぞったのです。
 Automacの、というより自動芯繰り出し式の目立った欠点はずばりこれひとつでしょう。これが許せるかどうかでAutomacを気に入るかどうか決まるのではないでしょうか。
 ツバメノートのような固めな紙ではこの現象も軽減されるかもしれません。試してませんけど。
 自動芯繰り出しを利用せずにノックによる芯繰り出しで利用することはおすすめできません。一度のノックによって出る芯の長さがかなり長いです。普通のMPはノック二回、ぺんてるのPG2003はノック三回が私の適量なのですが、Automacはノック一回でほぼ同じ量が出ます。そもそもそんな使い方するなら他のペンでいいじゃねえか、ということになりますし。

・MIDORI JAPAN WORKS 定規 寄木 色寄せ 箱根


 ただの定規です。
 定規って工夫の余地がない製品ですね。素材に凝る、折りたたみ式にする、電卓やらシャー芯入れなどを埋め込む。このくらいでしょう。Automacのギミックのような感動は定規ではなかなか味わえないでしょうね。


 寄木細工はなかなかいいものです。綺麗なので思わず買ってしまいました。
 別に木のブロック一つが1 cmになっているとかそういうことはなくて、だいたい8.3 mmくらいでした。木材は八種類くらい……かな? あと目盛りは使い込むと消えそうです。
 MIDORIのWebページを見てみたら、このシリーズいろいろあるんですね。「眼鏡 瑠璃」もほしいです。そんなに定規ばっかり持っていても使いませんが。

・PLUS FitCutCurve Standard
 なんかハサミほしいなと思って買いました。刃先の曲線がベルヌーイカーブになっているとかで、根本でも先端でも切断開口角度は30度を維持するとか。ベルヌーイカーブって聞いたことないんですけど、有名なんですかね? 人名がついた曲線の名前はアルキメデスカーブくらいしか知りません。あと時計関係でフィリップスカーブ。
 あんまり使ってないですけど、まあ切れ味はよろしいものかと。
 低反発グリップとか書いてあったので、枕のような柔らかいグリップになっているのかなぁと思っていたのですが、なんのことはない、ただの樹脂です。なにが低反発なのかよくわかりません。
 Scotchのハサミとかオルファのハサミとかも欲しいです。

・UNITED BEES 栞
 革製の栞です。それだけです。ちょっと厚みがありすぎて使いにくいかも。
 栞もいろいろ欲しいなぁと思っているのです。主に金属製を集めたい。
 こうして書いていると、自分がいかに物欲にまみれているかわかります。

 次からはノートの感想です。評価基準は大きく分けて二つ、書いた時の抵抗感と紙の固さです。紙の固さは筆圧をかけた時のペン先の沈みこみ具合のことです。インクの抜けや滲みは古典BBを使っている私には関係無いので書いてません。
 全ては私の個人的な感想で、人によっては違う感じ方をするであろうことを断っておきます。
 ツバメノートは何冊か使ったことがあり、今回買ったものは用途が決まっているので試筆はしてません。

・KOKUYO 新しくなったCampusノート U罫
 Campusのレポート用紙が好きでした。新しくなる前までは。
 新しくなってからレポート用紙、ドット入り罫線の方を買って使ったのですが……明らかに書き味が落ちている! ドット入りじゃない方はドット入りと比べて手触りが少し違ったので、ドット入りじゃない方は前と一緒の紙なのかもしれません。
 そこでノートの方はどうなのかなと気になっていたのです。
 使ってみた感想は、前までとあまり変わりないかな、といったところ。むしろすこし滑らかさが増したかも。手元に旧Campusノートがないのでしっかりとは比べられないのですが。
 ドット入り罫線のレポート用紙を使って非常に残念な思いをしたのですが、ノートの方は充分実用できる範囲内でした。

・KOKUYO Campusノート 澪 B罫
 初めて店頭で澪を見つけました。澪置いてるなら帳簿も置けよ、とは思いましたが。
 こちらはさすがに普通のCampusよりはなめらか。抵抗は普通のCampusより少なく程よい。紙は柔らかめでC.D.ノートに近いものを感じました。そこそこ好きですね。そこそこ。

・APICA Premium C.D. Notebook 横罫
 私はAPICAのC.D.ノートが一番好きなノートなので、その上位互換のPremiumには興味がありました。で、店頭で見かけたので買ってしまったのです。実物を見ると弱いですね。
 書いてみると、最初は「あれ? 普通のC.D.ノートのほうが好みかも」と思ったのですが、もうすこし使ってみるとやっぱりこちらのほうがいいと思えてきました。ノートとしては最高レベルの滑らかさに、C.D.ノートよりと同じような柔らかさです。この柔らかさがあるのでC.D.ノートが好きなのです。
 手触りもツルツルで触っているだけでも楽しいですし、表紙の紙は光の加減でキラキラと光って見えます。非常に高級感が高いです。糸かがり綴じもひとつの紙の束で8ページと細かいため、180度に開きやすくなっています。束が細かいと糊付けされている束と束の間のページが多くなるという弊害はありますが、まあ一長一短ですね。私は細かいほうが好きです。
 20ページくらいの束になっているノートは、糸かがり綴じでも180度には開きにくいんですよね。そういうのは表紙も一緒に閉じ込んでいるものが殆どなため、ページの途中にいきなり表紙の切れっ端がぴょこんと出てきていたり……。あれはやめて欲しい。このノートやMDノートのように、表紙は糸で綴じないで糊付けで作って欲しいです。

・LIFE ノーブルノート 横罫
 基本的にはCampusの澪に似た感じで、澪よりもすこし紙質が固めでしょうか。少しの抵抗に普通の紙の柔らかさ。ストレス無く字を書けますが、別に面白くもない紙です。好きでも嫌いでもない。

・MIDORI MDノート 新書サイズ 横罫
 一年以上前から試してみたいと思っていたMD用紙。紙が変わった後にようやく手を出しました。
 抵抗感は独特です。Campusが小さな突起が密にある感じならば、MDは大きな突起が疎らに配置されているような……。紙の固さは普通。好みとしてはそんなに好きじゃないかな、と思います。
 前のMD用紙は黒が滲む代わりになめらかであったといいます。それもちょっと試してみたいですが、既に叶わぬ夢です。

 引越し先の周辺の文具屋は、地元では考えられないくらいに品揃えが良かったです。MontBlancのBBのインクボトルが売っていたのは嬉しかったです。店頭でNAMIKIの万年筆とノギス付きボールペンが売っているのは初めて見ました。あそこでなら何時間でも暇を潰せそうです。