2013/07/15

Pilot Custom 742 FA

 一時期万年筆の動画が流行ったことがありましたね。改造エラボーの動画です。
 あれはどんな改造をしてるのかわかりませんが、普通のエラボーではあんな字は書けません。
 じゃあ何なら書けるか。答えはフォルカン。


 もともとM1000でも柔らかさが物足りないと感じていたので、超軟調のフォルカンは試してみたいペンの一つでした。


 特徴は余計な刻印のないつるんとしたペン先と、なんといっても両側面がえぐられた特徴的なニブ形状。こんな形状ならば柔らかいのは当然のことです。もちろん地金の厚みが一番大きな因子ですが。


 このとても柔らかいペンは筆圧をかけるとペン先が面白いように開きます。それを利用すればこんな文字を書くことも可能です。例の動画のようではないですか。


 初のパイロットの両用式ということで、CON70を装着しています。これの吸入機構は不思議ですね。プランジャみたいな仕組みなんでしょうか? 大容量のためまだ継ぎ足しの吸入はしてません。


 使い勝手ですが、軟調ペン大好きな私でも流石にこれは柔らかすぎるかもしれません。ゆっくり落ち着いて文字を書くにはいいかもしれませんが、普段使いには少々不向き。


 また、軟調ゆえか書き出しスキップがひどいです。ペン先を見る限り馬尻などのような変な形状にはなっていないのですが……インクとの相性でしょうか。ペンクリ持ち込みも考えたほうがいいですね。

2013/04/13

KENT Planimeter


 内田洋行の帰零機能付きプラニメータです。ロマンあふれるアナログ式。


 プラニメータとは面積計のことで、この器具で図形の輪郭を時計回りになぞるとその面積を示してくれるという優れものです。こんなシンプルな機器なのにねぇ。
 原理はググればいくつか出てきますが、これがまたとっても複雑! なかなか理解は難しいです。


 これはヤフオクでの入手です。今はデジタル式しか製造されていないようですし、それは諭吉さん18人分くらいなので手が出ません。なによりデジタルなんてつまらない。ウォームが数取り車を回す様が観察できなかったら意味がありません。
 そして気になるお値段は送料など込みで1800円! すばらしいお手頃価格。どうも出品者の方はこれを何に使うものかすらわかっていなかったようでした。宅急便の商品名が「Zero Setting」だったくらいですから……。なので、即決価格1000円というとんでもなく安い値段だったようですね。
 ケースを見ると欠落しているものがあるようですが、どう見てもドライバーなのでいくらでも代用は利きます。問題ありません。


 測定するためのポインターは針になっているものとレンズになっているものの2種類がありますが、こちらはレンズのタイプです。


 測る面積の縮尺によって測桿の長さを調整します。どの長さにするかは付属の表から。この個体では一番基本的な1:1での長さが149.0 mm。万年筆好きなら容易に暗記できる数字です。ラッキー。
 あとは同じ面積でも測桿を長くすれば読みが小さく、短くすれば読みが大きくなります。比率だけ欲しい場合なんかで拡大して計測したいなら適当に短くすればいいのです。


 また、測定部側面に出たレバーを押すと帰零ができる作りになっています。しかし最初は帰零したときのゼロ点が1目盛ずれていました。
 これは測定部の底にある2つの調整ネジでバーニアを動かせるようになっており、これでゼロ点を合わせました。

 早速測桿を149.0 mmに合わせ、□100の面積を計測。するとちょうど測輪が1回転し、数取り車が1目盛動きました。つまり10000 mm^2で測輪100目盛分ということです。バーニアで0.1目盛までを読み取れますから、最小読み取り単位は10 mm^2ということですね。もちろん測桿を縮めればもっと細かく読み取れるでしょうけど。

 さて、これを買ったはいいですが、何に使えばいいのか。面積読み取る機会なんて殆どありませんからねぇ……。

2013/02/17

LAMY Swift Blue (+ Frixion refill)


二本目。一本目はブラックでした。
http://illlorzlli.blogspot.jp/2010/09/lamy-swift.html

 最近は万年筆の使用頻度が下がり、ボールペンが大活躍しています。LAMY SwiftとLAMY2000 4色ボールペンの面目躍如です。
 そのSwiftですが、私はM66ではなくジェットストリームの改造リフィル1.0を入れています。M66はインクフロー過多なれど書き味よし、という評価をよく聞きますが、私はジェットストリームのほうが好みの書き味です。1.0という太さも影響しているのでしょう。
 しかし、Swiftに入れることができる改造リフィルはジェットストリームだけではありません。熱で消えるボールペン、フリクションのリフィルも入れることができます。しかもジェットストリームより簡単な改造で。

 ジェットストリームの改造は
1.リフィルの尻を削り、長さを合わせる
2.ペン先付近の金属と樹脂の境目を細く削る
3.ペン先にテープを巻く
の3ステップが必要です。特に2番目のステップが面倒で、リフィルを回しながらカッターで少しずつ樹脂を切り落とすのです。
 しかしフリクションのリフィルでは2番目が不要です。それだけでだいぶ楽になります。
 難点としては消すためのラバーがないことでしょうか。純正フリクションかフリクション用消しゴムを利用する必要があります。大した問題でもないですが。


 本体ですが、二本目ということで特筆するようなことはあまりありません。ノック状態での転がり防止が本体の色にかかわらず黒だということに気づいたこと、一本目よりも芯の出が短いことくらいでしょうか。後者は個体差なのでしょうね。
 質感は思ったよりもマットです。


 余談ですが、交換用に買ったジェスト芯が途中に空気が入っている不良品でした。まともに書けない。新しい芯を買い直しました。