上着を脱ぐ季節、毎度ペンの持ち運びに悩みます。去年はパーカーのペンラップを購入しましたが、使っていると不満点ばかりが出てきまして……。
まず巻き方向の関係でロールペンケースとしては使いにくい。そして巻いた状態からペンを引き抜く使い方ではペンが取り出しにくい。クリップを挟まずにペンを入れていると、ペンケースを逆さにしたときにペンが落ちてくる。その上ペンケースの上下がわかりにくい。ペン全体を保護してくれるわけではない。鞄に入れているとたまに紐が緩んでくる。しっかり巻こうと思うと革にシワがよる。革の質感がいまいち。
去年から常々使いにくくて仕方ないと思っていました。これを買ったのは完全に失敗です。
私の使い方には合わないというだけでこの製品自体がまるでダメ、というわけではありませんよ。念のため。
そこで、今年はもっと使いやすいものを購入しようじゃないかと物色しておりました。
最初は仕切り付きの三本差しを考えていたのですが、選択肢が少ない。二本差しでもまあ良かったのですが、気に入るものとなるとお値段が……。
そこで見つけたのがこのルポ・ペンケースです。前にもどこかで見かけた覚えがありますが、当時はスルーしていました。
本当はダークブラウンが欲しかったのですが、ブラックとターコイズしかなかったのでブラックを買いました。
ペン全体をすっぽりと保護してくれる二つの一本差し。ペンラップには付いていなかった脱落防止フラップ。二つのファスナーペンケース。
万年筆など大事なペンを持ち運びたい、しかしその他の廉価で便利な文具類もなくては困る、といった要望に見事に応えるペンケースです。
一本差しは入るペンのサイズなんて全く考えなくともよいサイズです。M1000と823が片方のポケットに一緒に入ります。149でも余裕でしょう。もちろん、ここに入れるペンが太ければ太いほどファスナーペンケースのほうの容量は圧迫されていきますが。
ペンの長さは考慮しないといけないかもしれません。私は持っていませんが、中屋のシガーロングなんかは入らないんじゃないでしょうか。(ペンの長さについて、下部に追記有り)
クリップを挟んで入れていると、クリップの先端が脱落防止フラップの先からはみ出てしまいます。クリップ先端が保護できません。また、Peek a booのようにクリップを挟む用の薄い革が用意されているわけではないので、クリップをはさむとクリップに負担がかかりますし、革にもよくありません。おまけに前述の通りポケットの容量は非常に大きいので、クリップが入らないといった事態はまず起こりません。ペンの脱落もフラップで防いでくれますし、クリップは挟まない使い方が良いのではないでしょうか。
ペンの取り出しは脱落防止フラップが少々邪魔にはなりますが、巻いたままのペンラップよりは遙かにスムーズな取り出しが出来ます。
また、ペンの使用中はペントレイとして使用することもできます。これがなかなか便利。机の上に直接ペンを置くことに抵抗を感じるので、こうした使い方ができるということは嬉しいです。
ファスナーペンケースのほうは、正直もうちょっとなんとかならんかったのかと思ってしまいます。このペンケースには「マチ」がどこにもありません。故に、こちらの容量は非常に少ない。上にも書きましたが、一本差しに太いペンを差してしまうとこちらが圧迫されてしまいます。
公式で挙げられている容量は「ペン三本」です。M1000を入れた側のファスナーペンケースに一般的なボールペンの太さのペンを三本入れてみると、確かにかなりギリギリですが入るようです。ただ、外見は醜く太ります。常用には二本が限度に思えますね。
二つあるファスナーペンケースのうち、片方はベルトを解かなくても開けられるようになっています。よく使うペンはこちらに入れておくといいでしょう。
私は一本差しにM1000と823、ベルトに邪魔されない方のファスナーにLAMY2000FP、もう片方のファスナーにはなにも入れていません。もともと三本差しを探していたので、これだけで充分です。外見もぶくぶくと太ってはいません。
このペンケース、ファスナー側にマチが付いていないことだけが残念なポイント! ペンを沢山持ち運びたいと考えているならばこのペンケースを選ぶべきではありません。
そのかわり、保護したいペンを三本以上持ち運びたいという場合はいい選択肢でしょう。一本差しに二本差すこともできますし、ファスナーペンケースも一本だけ入れるならばペンをしっかりと保護してくれます。
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2012/6/27 追記
このペンケース、弱点をもう一つ発見しました。
それはずばり、短いペンでは一本差しが使いにくい。大きなポケットが災いして、ペンがすっぽりと入ってしまいます。これは非常に取り出しにくい。
まあ、クリップを使えばなんてことはないのですが。そこまで革が厚いわけではないですし、クリップを差しても問題はないとは思います。
上述の通り、長めのペンならばクリップを差さない使い方を推奨しますが、短いペンでは致し方ないですね。
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