2012/06/23
S.T.Dupont Royal Blue
デュポンのロイブル、瓶に惹かれて購入。
M1000に月夜を入れていたのですが、なんだか日に日に嫌になってきました。なぜか月夜の色が耐えられない! 暗く、緑の混じった青というものがだんだんドブのような色に思えてきて、見ていると鬱々としてきたのです。「月夜」をドブの色とは失礼な物言いですが、その時はそうとしか思えなくなっていました。特に薄く出た部分が嫌。ファーストインプレッションは嘘をつかない。
この色を見ていると緑混じりの暗い青ではなく、夏の澄んだ青空のような清々しい青が欲しくなってきました。それもあんまり薄くない色で。そうだ、ロイヤルブルーを買おう。
一時期はこんな明るい色を自分が欲するとは露程も思っていませんでした。好みとは変わるものなのですねぇ。
ロイヤルブルーなんてどこのものを買っても大差ないだろう、なんて意識があります。そしてデュポンの瓶が実に良い形! デュポンは黒とロイブル、そしてなぜかパープルの三色しかラインナップがありません。なんでよりによってパープルなんだ……という話はさておいて、黒インクに全く興味がなく、既にペリカンのバイオレットを持っている私はロイヤルブルーしか選択肢がありません。この機にデュポンの瓶を買わなければ、後は興味のない色か重複になってしまう!
と、いうわけでいい機会と思いデュポンのロイブルを購入しました。
前回、月夜で使った色見本が残っていたので再利用。一番上がロイヤルブルーです。
今までBBに傾倒していたので当然なのですが、やはりロイヤルブルーが抜きん出て明るいです。一昔前の私ならば歯牙にも掛けなかったであろう明るさ。
色味は多くのロイヤルブルーに違わず、紫に近い青といったところでしょうか。あんまりロイヤルブルーを使った経験がないので、まともな評価はできないですけどね。比較対象がありませんから。
Premium C.D.は月夜では滲み・抜けが発生していましたが、このインクでは皆無。店頭に置かれていた色見本でも、劣化モレスキンで滲みがありませんでした。滲みの起きにくいインクであると言えるでしょう。
このインク、最初に蓋を開けてあらびっくり。なんとボトルの口にフィルムが貼られていました。ちょうどマヨネーズの口についているアルミ箔を厚手の樹脂フィルムにした感じ。
こんなの初めて見ました。他にもこういうフィルムがついているインクってあるんでしょうか。
購入前にわかっていたことですが、この特異な瓶形状のおかげでひとつの問題点が浮かび上がってきます。即ち、インク吸入がしにくい。
底が浅いためにペン先を満足に浸すことが難しく、M1000の大きなペン先ではペンを斜めに傾けて吸入しなければいけませんでした。
これはボトルインクの本分から考えれば大きな減点です。このボトルから吸入したい人はパイロットかセーラーのペンを使うべきかもしれません。
こんな形状で容量は50 ml。なみなみ入っています。
で、そんなこんなでロイヤルブルーはなかなか気に入りました。M1000の常用インクはこれでいきます。
そこでふと月夜で書いた文字を見ると……あれー? さっきまであんなに気が鬱ぐような色だと思っていたのに、今はなかなかいい色に感じるぞ?
人間の感覚なんて全く信用出来ないなぁ、とつくづく思いました。
しかし、インク置き場がだいぶ圧迫されてきました。近々また一本増やす予定なので、本格的に置き場所を考えたほうがいいかもしれません。改めて画像を見ると、本棚をどうにかするほうが先だとも思いますが。
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
2012/6/27 追記
どうも紫っぽいなぁ、と思うこともあれば素直な青に見えることもある……と思っていましたが、謎が解けました。
書いた直後は紫で、乾くと赤みが抜けてすっきりとした青に変化しています。
毎度思いますが、万年筆インクの乾き色変化が不思議でなりません。月夜はどこから緑が出てくるのやら、このロイブルは赤みがどこへいくのやら……。
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